一般的な物語の構成には、以下のような要素が含まれます。
導入部
物語が始まる前提条件や背景、登場人物の紹介がされます。主人公やその周りの人々の性格や生活環境などが描かれることが多いです。
立ち上がり
物語の展開を開始するきっかけとなる事件が起こります。これによって主人公の目的や行動が決まり、物語が動き出します。
展開部
主人公が目的を持ち、障害や困難に直面しながら、物語が進んでいきます。この部分では、登場人物の間の対立や、戦い、恋愛などの要素が含まれることが多いです。
頂点
物語のクライマックス。主人公が直面する最も重要な障害に直面し、解決策を見つけるために行動を起こします。この部分では、登場人物が困難を乗り越えるために、自分自身や周りの人々について学ぶことが多いです。
転換部
クライマックスで解決が見られ、物語が終わるかと思いきや、また新たな問題が発生します。この部分では、主人公や他の登場人物が直面する問題や、物語の謎が解明されることがあります。
結末
物語が終わりを迎えます。主人公が目的を達成し、登場人物たちがその後の生活を送る姿が描かれることが多いです。また、物語全体で伝えたかったメッセージや、テーマがまとめられることもあります。
ストーリーを作るために「ヒーローズ・ジャーニー」が定番の構造として知られています。」
「ヒーローズ・ジャーニー」とは、物語の主人公が経験する成長や変化を描いた物語の構造を指す概念です。この構造は、ジョセフ・キャンベルの『千の顔を持つ英雄』やクリストファー・ヴォーゲラーの『ライダーとしての脚本家』などの著書で詳しく説明されています。
ヒーローズ・ジャーニーは、一般的に以下の段階で構成されます。
起点(The Departure):
主人公が普通の生活から抜け出す決断をする場面。
試練(The Initiation):
主人公が、自分の使命や目的を追求するために、多くの試練や困難に直面する場面。
還邦(The Return):
主人公が、新しい知識や力を手に入れて、自分の生活に戻ってくる場面。
これらの段階は、よく知られた物語の構造を形成する要素であり、多くの物語や映画に適用されています。主人公は、最初に自分の現状に不満を持っていたり、目的を持って旅立ったりします。その後、試練や困難を克服しながら、内的な成長や力を獲得していきます。最終的に、主人公は自分自身の成長を示し、周囲の人々を助け、もとの生活に戻っていきます。
ヒーローズ・ジャーニーは、物語を作る際に非常に役立ちます。この構造を理解することで、物語の流れを理解し、読者や観客を物語に引き込むことができます。
皆さんがよく知っている映画のシナリオの中にもヒーローズ・ジャーニーがうまく当てはまるものがたくさんあります。
「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」は、ジョージ・ルーカス監督によるSF映画であり、1977年に公開されました。ヒーローズ・ジャーニーの形式が明確に反映された物語として知られています。
物語の舞台は、遥か昔、遠い銀河系の中にあるという架空の世界で、銀河帝国と反乱軍の戦いが繰り広げられています。主人公のルーク・スカイウォーカーは、平凡な農夫でありながら、偶然にもレジスタンスのリーダーであるレイア姫と出会い、自らの運命を受け入れて反乱軍と共に帝国軍と戦うことになります。
物語の中で、主人公のルークは自己犠牲的な行動をとり、成長を遂げる過程が描かれています。物語は、ヒーローズ・ジャーニーの形式に沿って構成されており、主人公が出発点から成長して、自らの使命を果たす過程が描かれています。ルークは、物語の序盤で師匠であるオビ=ワン・ケノービからフォースの使い方を学び、中盤では、レジスタンスのリーダーであるレイア姫からメッセージを託され、自らの運命を受け入れることになります。そして、物語のクライマックスであるデス・スター攻撃において、自らの使命を果たし、帝国軍を撃破することに成功します。
そのほかの代表的な映画には以下の通りです。
ロード・オブ・ザ・リング
J.R.R.トールキンの小説を原作とするファンタジー映画で、主人公のフロド・バギンズが指輪を破壊するための冒険に挑む物語です。主人公が逆境を乗り越え、自己犠牲的な行動をとる過程が描かれており、ヒーローズ・ジャーニーの形式がうまく当てはまっています。
ハリー・ポッターシリーズ
J.K.ローリングの小説を原作とするファンタジー映画で、主人公のハリー・ポッターが魔法の世界で冒険を繰り広げる物語です。主人公が成長して、様々な困難に立ち向かう過程が描かれており、ヒーローズ・ジャーニーの形式がうまく当てはまっています。
マトリックス
ウォシャウスキー姉妹によるSF映画で、主人公のネオが現実と仮想現実の世界を行き来しながら、自らの運命に立ち向かう物語です。主人公が自己犠牲的な行動をとる過程が描かれており、ヒーローズ・ジャーニーの形式がうまく当てはまっています。
ストーリーテリングをビジネスに適用する場合、シンプルに、はじまり、爆発、結末の3部構成にする手法がよく使われます。3分以下の短いストーリーにまとめることが多いビジネスでの活用に適しているといえます。
1.はじまり
物語のはじまりは、登場人物や舞台の紹介、物語の背景や設定などを説明する部分です。はじまりは、聴衆が物語の世界観やキャラクターに馴染みやすくなるように、分かりやすく簡潔に説明することが重要です。
2.爆発
物語の中心となる部分を「爆発」と呼びます。爆発は、物語の中で最も重要なエピソードであり、主人公が物語の中で直面する課題や困難、転機が起こる部分です。この部分は、聴衆の興味を引きつけるような展開を用意することが大切です。
2.結末
物語の結末は、物語のテーマや目的が達成される部分です。結末は、物語の目的を明確にし、物語のエンディングをスッキリとさせる役割を持ちます。聴衆が物語を聴いた後、何かしらのメッセージや感情を持ち帰るような、印象的な結末を用意することが重要です。
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