経営者が知っておくべき基幹システム導入のあり方④　～運用保守

最後に運用保守について概要を記述します。

システム監視とトラブルシューティング:

運用チームは、ERPシステムの監視を行い、障害やパフォーマンスの問題を早期に検出します。問題が発生した場合、トラブルシューティング手順を実行し、システムの復旧を図ります。

システムパフォーマンスの最適化:

運用チームは、ERPシステムのパフォーマンスを監視し、ボトルネックやパフォーマンスの低下の原因を特定します。必要に応じて、インフラストラクチャのスケーリングやチューニングを行い、システムのパフォーマンスを最適化します。

バージョン管理とアップグレード:

ERPシステムのバージョン管理とアップグレードは、システムの機能向上やセキュリティの強化のために重要です。運用チームは、新しいバージョンやパッチのリリースを評価し、必要なアップグレードを計画・実施します。

セキュリティ管理:

 ERPシステムには、重要な企業データが含まれているため、セキュリティ管理は不可欠です。運用チームは、セキュリティポリシーやアクセス権の管理、脆弱性の監視、セキュリティパッチの適用などを行い、システムのセキュリティを維持します。

データバックアップと復旧:

運用チームは、定期的なデータバックアップを実施し、データの損失や災害時の復旧を保証します。バックアップデータのテストリストアや災害復旧計画の策定も運用と保守の一環です。

ユーザ・サポート:

運用チームは、ERPシステムの利用者に対してユーザーサポートを提供します。ユーザからの問い合わせや障害報告に対応し、トレーニングやドキュメンテーションの提供も行います。

ERPシステムの運用と保守は、システムの安定性、パフォーマンス、セキュリティを確保し、利用者に最適な環境を提供するために不可欠な活動です。継続的な監視と改善を通じて、ERPシステムの効果的な運用を実現することが求められます。