2023年10月11日に静岡県磐田市職員様向けにChatGPT講座を実施しました。午前と午後の2回、それぞれ60分弱で同じ内容のオンライン講座(1回目はライブ、2回目は録画)を開催し、合計100名弱の職員の皆さんにご参加いただきました。
セミナーの内容は以下の通りです。
- 大規模言語モデルとは何か
- ChatGPTに対する指示文の書き方
- 指示文の具体例
- 今後の展開
8月以降、DX推進課の皆さんとChatGPT導入検討パートナーとして伴走してきましたが、一般職員の皆さんを巻き込んで講座を持つ機会をいただき、プロジェクトが新たなステージに進んだと感じています。
7月の就任式の際に、オンラインで草津市長にお目にかかりました。42歳でアグレッシブな市長のもと、DXの推進を担当している部門の方々は大変だと思いますが、取組みに関わられた皆さんは、限られた予算の中で増え続ける行政サービスを効果的に提供しようと賢明に努力されており、なんとか成果に結びつく支援ができることを願っています。
ChatGPTはどのように活用できるのか、様々な情報がインターネットや書籍で公開されていますが、各組織に合わせた導入方法を見つけなければ十分に活用することはできません。ITリテラシーが低いと感じている組織でも、効果的にChatGPTを活用する方法を模索しています。
私自身、磐田市以外にも佐賀県小城市でDXアドバイザーを務めており、またNGOのCIOとしてもDXに深く関わっています。
これまでの経験から、ITリテラシーが低い組織でのDX推進やChatGPTの導入では、「自分たちはITに弱い」というネガティブな思考が、やらない理由の原因になっていることが多く、そこからどのようにポジティブな活動に転換していくかが鍵だと感じています。
実際には、特にChatGPT活用のためにはITの知識が重要ではなく、
- 業務に精通していて課題を発見できること
- 課題に関する質問を誤解のないように伝えること
が肝になってきます。
DXの取組みで経験から、各部門の職員(従業員)に課題を尋ねると、「課題はない」と答えるか、「OO部門でRPAを導入したらいいので、うちでも入れて欲しい」といった回答になりがちだとわかってきました。
ここで欠けているのは当事者の視点で考えることです。「共働きで平日昼間は忙しく働いている住民が、役所での手続きのために職場を抜け出すのは難しいですよね?」と尋ねると、その通りだという話になり、課題解決のためにこんなふうにITを活用したい、職員もこんなことで困っている、といった具体的なアイデアが次々と湧いてきたりします。
DXの取組みだと聞かされてヒアリングに臨んでいるために、“IT”もしくは”DX”がマインドの障壁となって、当事者目線での自由な発想や思考が阻害されているように感じます。
DXの取組みに関わるといっても、ほぼすべての人はプログラミングを覚えないといけないわけではありません。
業務に精通した担当者や管理職が、ITという言葉に怖じ気づくことなく、自らの業務を改善しようとすること、顧客岡大を解決しようとすること、が本質であり、それがうまくできるための仕掛けをクライアントと一緒に作り上げていくことが、仕事の核になっています。
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